BLOG 未来は今日にある!
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作成日:2022/11/01
【BLOG】人事評価と昇格、降格、降給と賃金の減額



1.人事評価をめぐる紛争
昇進・昇格やその反対措置としての降格は、いずれも使用者の人事権の行使に基づいて行われます。
特定の労働者を昇進・昇格ないし、降格させる場合、前提として使用者による人事評価が行われるわけですが、この人事評価をめぐる典型的な個別労使紛争の一つに、労働者が自分は不当に低い人事評価を受けており、この点が不法行為(恣意的評価)にあたるとして、損害賠償を請求するものがあります。
また、不当に低い人事評価により降格処分となり、その結果として、これまでの賃金が引き下げられたとして、降格処分の無効と逸失賃金を請求するケースもあります。

2.人事権の行使と裁量の逸脱・濫用
一般的に、使用者の人事権の行使については、使用者に裁量が認められています。特に昇進や昇格の人事については、事柄の性質上、当該労働者の能力、適性などを総合的に評価しての評価権者側の広汎な裁量を認めています。
使用者の人事権の行使が違法とされるのは、裁量権の範囲を逸脱し、濫用に「特段の事情」が認められる場合に限り、それに対し、降格は資格等級の引き下げに伴い、その効果として賃金の減額を伴う場合があるため、そのような引き下げが予定されていることについて、“労働契約上の特段の合意事項”となるため、就業規則に明確な根拠規定が求められています。

3.基本給の減額を伴う場合の注意点
人事権の行使として、職位に伴う手当の減額とともに明確な根拠もなしに基本給の減額も行っているケースがありますが、降格が基本給の減額を伴う場合には、あらかじめ就業規則等において具体的金額やその幅(レンジ)、適用基準などを明確にし、労働契約上の根拠を明確なものとしておくことが前提になります。(大阪地判:平成25年2月1日)

➢「昇進」とは地位や職位が上がることで、「昇格」とは格付けや等級が上がること。


あるある賞与の不支給と減額におけるQ&A
【質問】
当社は、就業規則に6月に賞与を支給すると定めているが、ある従業員から、先日、7月末をもって退職したいので、退職日まで有給休暇を消化したいという話があった。会社として、退職予定者に対しては賞与を支給しない扱いとしたいが、それは可能か?

【回答】
賞与の性質として、将来の労働への意欲向上面もありうることからすれば、 退職予定者について、減額ということはありうるが、一方で功労報償という面もあり、不支給というのは違法になります。では、どこまで減額できるかという点ですが、裁判例では2割減までとしたケースがあります。
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